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2025/07/20 10:00 |
やすり、やすれば、やするとき
この世でいちばんステキな言葉のひとつは「復刊」だと思う。
「新刊」の5倍は良い言葉ですよ、たぶん。

さて、本日も読了本が1冊上がり、感想ネタのストックが3冊という異常事態であります。いや、「マガリボ」も合わせたら4冊だけど、それは云うんじゃなかった……

まあ、とりあえず読んだ順に行きましょう、「マガリボ」は置いといて。
というわけで、本日はこちら↓

「鑢 名探偵ゲスリン登場」
(フィリップ・マクドナルド)、5日読了。

大蔵大臣ジョン・フード殺害さる。特ダネをいち早く掴んだ「梟(アウル)」紙編集長は、大戦の英雄ゲスリン大佐を現場へと送り込む……

幻の作家、フィリップ・マクドナルドの代表作。
まあ、ふつうマクドナルドといえばハードボイルドのロス・マクドナルドだからね。

そういえば以前、同じ作家の「エイドリアン・メッセンジャーのリスト」を読もうとしたことがあった。あのときは何故か買い損ねたので、復刊してくださいよ創元社さん。

さておき、この作品はなんとクイーン以前なのです。それでいてクイーンに象徴される「フェアプレイの精神」がすでに全編貫かれており、ある意味で「本格」ジャンルの先駆、あるいは基礎となった作品と云えるのですね。

ただまあ、歴史的意義は申し分無くとも、読んで面白いかどうかは完全に別問題なわけでして。とだけ云えば、まあ分かっていただけるでしょう。

そう、歴史的な名作と呼ばれる作品の多くは退屈なものですよ。まあ偏見かもしれませんが、あらゆる評価の対立は文学の抱える永遠の宿命だとも思うわけで。最近で云えば、いわゆる「ケータイ小説」が顕著な例かな。

まあ、文学に限ったことではないと思うけど。でも、文学は他の芸術と比べてハードルが低くて愛好者も多いゆえに切実な問題を生みやすい。そのひとつが、つまり「絶版」なのですが(つづく、ただし「鑢」の感想が)……
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2008/04/09 00:08 | Comments(0) | TrackBack() | 日記・感想

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