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2025/07/23 10:01 |
マイスター、極北に立つ!
「らき☆すた」5巻を読んだら、どの話も以前に一度読んだような気がしてしまったのはどういうわけかな?かな?

アニメのほうは、あと2話ですか(当地は月曜深夜放送)。うーん、こんなに終わるのが寂しい作品はひさびさかもしれないなあ。ていうか、ハルヒ以来、か?……

とにかく、わたしたちに残された数少ない「らき☆すた」です、大事に使わなければ。

さて、今日も読了本があるのですが、まず一昨日のを片付けねば。ラノベは早く読めて良いんだけど、今月だけは本読みがはかどるのも考え物なんだよな、だって……

「BG、あるいは死せるカイニス」
(石持浅海)、一昨日読了。

流星群の夜、天文部の観測会に行くと家を出、翌日死体で発見された高校生・優子。男性化の有力候補と云われ、周囲の期待と憧れを集めていた優秀な優子が何故、誰に殺されねばならなかったのか。
優子の妹・遙は絶望の中で誓った、私は犯人を許さない、と。事件を追い始めた遙は、やがて『BG』と呼ばれる存在がカギを握っていると知るが(あらすじ終わり)……

わざといかがわしい云い方をすれば、これは『性』を売り物にしたミステリです。

あー、つまりパズラーのギミック的な使われ方をしているという意味で、上記は決して間違いではない!が、あえて真面目に書くとこうなる↓

これは、人間がすべて女性として生まれ、優秀な個体が長じて男性になる、そんな世界の物語。

つまり、現人類とは別の進化の道を辿った社会の物語という云い方も出来ますかね。もし、実際にこういう性転換社会があった場合どうなるか、という思考実験的な意味でもなかなか興味深い。しかも、その社会の成り立ちの説明描写がいちいち手掛かりと伏線になってるのがまた、なんとも良い腕としか。

いやしかし、マイスター石持がこんな思い切った設定の話を書いていたとは、おどろきです。えっと、出版時期は04年、「水の迷宮」と「扉は閉ざされたまま」のあいだか……

さておき、ひとことで云って、これは非常にすばらしかった。たとえミステリの極北でも、マイスター石持のエレガンテっぷりには隙がありませんね。

まあ、奇抜な設定のわりにはミステリ的インパクトやサプライズがちょっと足りない気はしますがね。でも、その落ち着き振りこそ、まさに職人的で素敵ではありませんか。ただ、オチは少々戦慄ですかね……

そういえば、作中で説明が無かったけど、この社会では男性化した人間の名前はどうなるんだろう?そんな些細な疑問が残ってしまいました。
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2007/09/11 01:08 | Comments(0) | TrackBack() | 日記・感想

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