1.今月の読了本4冊目、今年のトータル14冊目。
こと読書に関しては、もっと調子に乗るべき。
「文豪のミステリー小説」(山前譲 編)、読了。
タイトルのとおり文豪の書いたミステリー作品のアンソロジー。
ただし、ここで云うミステリーとは、かなり『広義のミステリー』です。
いちばん有名なのは、芥川龍之介「藪の中」でしょうか。ひとつの殺人事件に七人の証人がそれぞれ食い違う証言をする、という筋も有名だと思うのですが……
いざ読んでみるとそれほど入り組んだ話でもなかったですな、これが。語弊があるかもしれないけど、推理パズルみたいなもんです。
ちゃんとした答えが出るのかどうかは、別問題ですが。
夏目漱石「琴のそら音」大佛次郎「手首」岡本綺堂「白髪鬼」は、どう読んでも怪談でした。文豪の筆になるものだけあって、どれも面白かったのですがね。
久米正雄「嫌疑」や柴田錬三郎「イエスの裔」も、いわゆる『ミステリ=推理小説』ではありませんな。ミステリとは『謎』のこと、そして最大の謎は人間である、というスタンス。
幸田露伴「あやしやな」は、西欧が舞台の文語体探偵小説。これが「えれがんと」で「すぴいでい」で「ぱわるふ」な大傑作としか云いようがなくて、ちょっとびっくり。
日本探偵小説史上の最初期作品でありながら、これはすでにひとつの完成形だと思います。いきなりこんなの書かれたら後続作家の立つ瀬がない、というレヴェル。
こと読書に関しては、もっと調子に乗るべき。
「文豪のミステリー小説」(山前譲 編)、読了。
タイトルのとおり文豪の書いたミステリー作品のアンソロジー。
ただし、ここで云うミステリーとは、かなり『広義のミステリー』です。
いちばん有名なのは、芥川龍之介「藪の中」でしょうか。ひとつの殺人事件に七人の証人がそれぞれ食い違う証言をする、という筋も有名だと思うのですが……
いざ読んでみるとそれほど入り組んだ話でもなかったですな、これが。語弊があるかもしれないけど、推理パズルみたいなもんです。
ちゃんとした答えが出るのかどうかは、別問題ですが。
夏目漱石「琴のそら音」大佛次郎「手首」岡本綺堂「白髪鬼」は、どう読んでも怪談でした。文豪の筆になるものだけあって、どれも面白かったのですがね。
久米正雄「嫌疑」や柴田錬三郎「イエスの裔」も、いわゆる『ミステリ=推理小説』ではありませんな。ミステリとは『謎』のこと、そして最大の謎は人間である、というスタンス。
幸田露伴「あやしやな」は、西欧が舞台の文語体探偵小説。これが「えれがんと」で「すぴいでい」で「ぱわるふ」な大傑作としか云いようがなくて、ちょっとびっくり。
日本探偵小説史上の最初期作品でありながら、これはすでにひとつの完成形だと思います。いきなりこんなの書かれたら後続作家の立つ瀬がない、というレヴェル。
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